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大学への生物

大学入試に向けた高校生物の解説をしています.徐々にコンテンツを増やしていきます.現在は2017年度大阪大学の解説を作成中.解説してほしい問題などのリクエストがありましたらコメント欄まで.

2017年度 センター生物 (本試) 大問 3B 【解説】

センター生物 (2017-本試) 解説

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【解説】難易度:★★☆☆☆

(4)は知識問題なので全員正解が目標!

(5)は6割,(6)は8割以上目指している人ができるようになりたい問題です.

 

(4)

フィトクロムの働きに関する知識問題です.

 

フィトクロムは光刺激を受容するタンパク質です.

フィトクロムには2種類し,互いに転換します.

・Pr型(赤色光吸収型):赤色光(波長 660nm)を吸収してPfr型になる

・Pfr型(遠赤色光吸収型):遠赤色光(波長 730nm)を吸収してPr型になる

 

光発芽種子(ex.レタス・タバコ)は

・赤色光が照射されると,フィトクロムがPfr型になる.⇒発芽促進

・遠赤色光が照射されると,フィトクロムがPr型になる.⇒発芽抑制

という特徴を持っています.

このとき,発芽促進はジベレリンによっておこります.

よって正解は①です.

 

(5)

比較的簡単なグラフの読み取りです.

6割を目指している人はとれるようにしておきましょう.

 

選択肢を先に見ると,

「上方を覆う他の植物の葉が○○nm付近の光を吸収」

「そのため日陰では,△△nm付近の光より○○nm付近の光が弱くなる」

とあり,○○と△△には,660か730が入るようです.

なので実験1のグラフでも660nmと730nmのところを見ていきましょう.

日陰では,660nmの光が弱く,730nmの光が強いことがわかりますよね.

ということで△△に730,○○に660が入ります.

 

つまり日陰に存在するレタスには730nmの光が強く射し込むので,

リード文より,Y型のフィトクロムが730nmの光を吸収してX型になります.

(Y型が減少し,X型が増加する)

よって正解は②です.

ちなみにですが,この問題でいうX型はPr型,Y型はPfr型ですね.

 

(6)

実験1の日なたのグラフを見てみましょう.

日なたでは,660nmの光が強く,730nmの光が弱いです.(あまり差はありませんが)

つまり日なたに存在するレタスには,660nmの光が強く差し込むので,

リード分より,X型のフィトクロムが660nmの光を鳩首してY型になります.

(X型が減少し,Y型が増加する)

そして発芽を促進するのはY型であることに注意して実験2をみていきます.

 

Ⅰ:対照実験.光以外の要因で発芽が起こらないことを示しています.

Ⅱ:5分「日なた」にレタスを置いています.Y型が増加し,発芽が促進されます.

Ⅲ:10分「日なた」にレタスを置いています.Y型が増加し,発芽が促進されます.

Ⅳ:10分「日なた」→5分「日かげ」の順番にレタスを置いています.

  「Y型増加・X型減少」→「X型増加・Y型減少」が起こると考えれば,

  発芽率が落ちていることと矛盾しません.

 

さて,問題のⅤを見ていきましょう.

 5分「日なた」→5分「日かげ」→5分「日なた」

とレタスを置いていきます.Ⅳ同様に考えれば,

 「Y型増加・X型減少」→「X型増加・Y型減少」→「Y型増加・X型減少」

となって発芽は促進されます.

 

しかし、ここで60%か100%かで迷った人もいるのではないでしょうか.

注目してほしいのは【Ⅱ】です.

5分日なたにレタスを置けば,発芽率は100パーセントになるのです.

つまり,5分日なたに置いておけば100%発芽するのに十分なだけ,

Y型フィトクロムが増加するということです.

ということで正解は発芽率100%の④です.