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大学への生物

大学入試に向けた高校生物の解説をしています.徐々にコンテンツを増やしていきます.現在は2017年度大阪大学の解説を作成中.解説してほしい問題などのリクエストがありましたらコメント欄まで.

2015年度 神戸大学 前期 生物 Ⅳ 【解説】

神戸大学 (2015-前期) 解説

 

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【解説】難易度:★☆☆☆☆

教科書レベルの知識問題が並んでいます.

もちろん目標は満点です.

 

(1)

教科書レベルの知識問題です.

(ア)ピルビン酸(イ)発酵

 

(2)

これも常識問題!

解糖系:細胞質

クエン酸回路:ミトコンドリアマトリックス

電子伝達系:ミトコンドリア内膜

 

(3)

これもよく聞かれることのある問題です.

この類の問題で気を付けないといけないのは,

基準となる物質とその量です.

今回の場合は「グルコース1分子」なので,

グルコース⇒ピルビン酸:2分子

・ピルビン酸⇒クエン酸回路1サイクル:2分子

・電子伝達系:34分子

です.

グルコース1分子からピルビン酸2分子ができることも覚えておきましょう.

 

(4)

グルコース⇒ピルビン酸⇒乳酸」が発酵の代謝経路です.

この経路からはグルコース1分子あたりATPは2分子しかできません.

クエン酸回路・電子伝達系を用いた代謝では34分子できるので,

発酵は「効率が悪い」といえるでしょう.

このあたりのことをまとめればOKです.

 

【解答例】

発酵はグルコースからピルビン酸を経由して乳酸に至るが,この経路ではクエン酸回路,電子伝達系を経由せず,グルコース1分子あたりATPが2分子しか得られないから.

 

(5)

脂肪はグリセリン脂肪酸からできています.

脂肪が分解されるとグリセリン脂肪酸を生じ,

グリセリンは解糖系の中間物質として解糖系に入り,

脂肪酸はβ酸化によってアセチルCoAとなってクエン酸回路に入ります.

なので答えは(2)です.

選択肢の(4)について補足します.

呼吸商は,炭水化物が1.0,脂肪が0.7です.

その理由としては,脂肪は分子中に含まれるCやHの割合がOに比べて非常に多く,

燃焼には大量のO₂を必要とするからです.

グルコースはC6H12O6ですが,脂肪の一種であるトリステアリンはC57H110O6です.

 

(5)

教科書に出てくる語句の意味の説明です.

意味を言われて用語が出てくるのは当たり前ですが,

用語を言われて意味を自分の言葉で言えることも重要です.

【解答例】

酵素の活性部位以外の部分(アロステリック部位)に特定の物質が結合することで,酵素活性が変化する酵素のこと.