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大学への生物

大学入試に向けた高校生物の解説をしています.徐々にコンテンツを増やしていきます.現在は2017年度大阪大学の解説を作成中.解説してほしい問題などのリクエストがありましたらコメント欄まで.

2015年度 同志社大学 前期 生物 Ⅱ 【解説】

同志社大学 (2015) 解説

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【解説】難易度:★★☆☆☆

実験考察の説明文が長いので整理するのに苦労するでしょうが,

実験考察の中身自体はそこまで難しくありません.

 

(1)

選択肢があるのでラクだと思います.

(ア)哺乳類(イ)適応放散(ウ)捕食(エ)負(オ)走性

 

(2)

(あ)図1の結果からは静止膜電位うんぬんの話は分かりません.×

(い)超音波の強さが「強い」時を見ればよくわかると思いますが,

   超音波刺激をやめてから数ミリ秒のうちに応答が終わっています.なので×

(う)図1の結果からわかる通り,超音波の強さが強いほど,

   発火頻度が多くなっています。よって○.

(え)超音波刺激が弱い時,刺激開始から活動電位発生までは20ミリ秒ほどかかり,

  「強い」時はすぐに活動電位が発生しているので×.

(お)活動電位の発生するタイミングに偏りがあるのが分かるはずです.×

よって正解は(う)。「すべて」と書いてあるのに騙されてはいけません.

 

(2)② 全か無かの法則

 

(2)③

聴細胞は左右に1対存在すると問題文に書かれています.

コウモリが来る方向から超音波は発生するので,

左右の聴細胞のうち,コウモリがやってくる方向の聴細胞に届く超音波の方が

強いと考えるとができます.

超音波の強さは活動電位の頻度or活動電位発生までの時間によって区別できるので,

コウモリがどちらの方向からやってくるかがわかるわけです.

 

【解答例】

左右のA1細胞の,活動電位の頻度や活動電位発生までの時間で感知する.(35字)

 

 

 (3)①

実験の説明文が長いので整理しながら読んでいきましょう.

ガ(a種):コウモリの接近により超音波を発する.毒を持つ. 

ガ(b種):コウモリの接近により超音波を発する.毒を持たない.

コウモリ:一度もガを食べたことが無い.

 

・実験A:コウモリ+ガ(a種)

  ⇒コウモリの接近によりガが超音波を発する.コウモリはガを食べるが吐き出す.

・実験B:コウモリ+ガ(a種)

  ⇒コウモリの接近によりガが超音波を発する.コウモリはガを食べようとせず.

 

この2つの実験から,

実験Aより,コウモリはガ(a種)を食べることができないことを学習し,

実験Bでは,ガ(a種)が発する超音波によって,ガ(a種)が近づいたことを感知し,

捕食しようとしなかったと考えられる.

 

・実験C:コウモリ+ガ(b種)

 ⇒コウモリの接近により,ガが超音波を発する.コウモリはガを捕食しようとせず」

 

この実験によって,

ガ(b種)は毒を持たないが,コウモリはガ(b種)の発する超音波を感知し,

捕食しようとしなかったと考えられる.

つまり,コウモリはガ(a種)とガ(b種)それぞれが発する超音波を区別することが

できないことが分かる.

 

・実験D:コウモリ+ガ(a種・超音波発生器官除去)

  ⇒コウモリはガを食べ,吐き出す.

 

この実験では,ガは超音波を発することができない.

前の実験より,コウモリはガの発する超音波によって,

ガであることを感知すると考えられるため,超音波を発しないガはコウモリにとって

「ガ」ではなく,捕食できるものとして捕まえ口に入れるものの,

ガ(a種)は毒を持つため吐き出したと考えられる.

 

・実験E:コウモリ+ガ(b種・超音波発生器官除去)

  ⇒コウモリはガを捕まえ,飲み込む.

 

この実験ではガは超音波を発生することができない.

前述のように超音波を発しない「ガ」は,コウモリにとって「ガ」ではなく,

捕食できるものとして捕まえ,口に入れる.

そしてb種は毒を持たないため飲み込んでしまうと考えられる.

 

これらのことを踏まえて選択肢を順番にみていきます.

(あ)「ガa種の発する超音波によってコウモリがガを捕まえることを

   困難にしている」は間違っています.実験Aでガは超音波を発していますが,

   コウモリはガを捕まえています.よって×

(い)生まれつき知っているのであれば,実験Aでガa種(毒あり)が

   超音波を発した時点で捕食しようとはしないはずです.よって×

(う)コウモリがガa種とガb種が異なることを学習することができていれば,

   実験Dでガa種を食べないはずです.よって×

(え)実験Aでコウモリには,「超音波を発するガ=毒を持つ」と学習したために,

   実験Bで毒を持たないガb種に対して,超音波を感知して捕食しようと

   しなかったと考えられます.よって○

(お)実験Aでは超音波器官をもっているのにも関わらず,

   コウモリはガを食べようとしています.よって×

なので正解は(え)です.「すべて選べ」に騙されないように.

 

(3)②

コウモリはガ(b種)を捕食し,b種は毒を持たないのでコウモリはガを

吐き出すことなく飲み込むと考えられます.すると,コウモリの中で

「超音波を発するガ=食べれるガ」という学習が起こるはずです.

その後,ガa種が毒を持っていますが,発せられた超音波に対し,

コウモリはガa種を食べようと口に入れますが,

毒を持っていることが分かり吐き出すでしょう.

このことをまとめればOKです.

 

【解答例】

実験C:ガはコウモリが接近してくると超音波を発した.コウモリはガを捕まえ飲み込んだ.(38字)

実験A:ガはコウモリが接近してくると超音波を発した.コウモリはガを捕まえ口に入れたが,吐き出した.(45字)

 

(4)

①擬態 

ミツバチとアブは隠ぺい擬態の有名な例です.覚えておきましょう.正解は(い)